會田 雄一(アイタ ユウイチ)

所属
医学医療系
職名
助教
URL
研究キーワード
医学医療系医療科学
取得学位
2013-03博士(医学)
論文
担当授業科目
2023-04 -- 2024-03キャリアデザイン研修学群(Organizer)
2023-05 -- 2023-06凝固・線溶学実習学群(コマ数20)
2023-05 -- 2023-07生化学成分検査学学群(コマ数7)
2023-05 -- 2023-07医学検査学学群(コマ数6)
2023-05 -- 2023-07検査機器学学群(コマ数2)
2023-06 -- 2023-07検査情報管理学 *科目責任者学群(コマ数2)
2023-09 -- 2023-09多職種連携医療学概論 *科目責任者学群(コマ数1)
2023-10 -- 2023-10人体の代謝と栄養学群(コマ数2)
2023-10 -- 2023-10病態検査学学群(コマ数1)
2023-10 -- 2023-10ためになる内分泌代謝学学群(コマ数1)
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メッセージ
◇「大学」という名の会社に就職する◇会社には、親会社と子会社という関係がある。最近も、子会社の研究開発事業を親会社に統合するといったニュースがあった。時代の変化に合わせて、新たな事業に集中したり、これまでの事業から撤退したりする際に、会社組織では親子の関係や兄弟の関係を見直して対応している。親会社と子会社の関係は、持株会社と事業会社という場合もある。持株会社の下に複数の事業会社を置き、グループとして事業を展開している。_これから大学に入学する皆さんや学生の皆さんは、「大学」にどのようなイメージを持っているだろうか。6・3・3・4と表現される日本の教育制度の、最後の「4」。入試難易度という唯一の評価軸で選び、4年ないし6年を過ごした後は母校との交流がほとんどない。このように、入口というよりも出口といったイメージを持っているかもしれない。しかしながら、大学組織を下のほうから(学生に最も近いところから)眺める私は、入口こそが将来の大学のイメージであると考えている。_平成16年の国立大学法人化以降、「イノベーション」や「グローバル」といった単語をよく見聞きするようになった。この頃から、大学が時代の変化に合わせようと努めるようになった。現在はその過渡期と考えられるが、近い将来、大学への入学は“持株会社「○○大学」が率いる一事業会社への就職”と捉えることができるようになるだろう。_「○○大学」グループの事業領域は、教育、研究、社会貢献の3つである。新入生は教育事業を展開する会社に就職する。優秀な学生を集めるために、競争力のある教育会社では授業料を払う代わりに給与がもらえることも想定される。授業を行う教員は、教育会社と研究会社の混合給与で雇用される。教育会社でトレーニングを受けた後、学生は研究会社に転籍して研究事業の一翼を担う。卒業研究や大学院での研究活動といった現在のスタイルは、見方を変えると研究会社におけるOn-the-Job Trainingである。修士号や博士号を取得した後は研究会社に籍を置きつつ、「○○大学」グループの内外で研究開発に従事する。現在、大学発ベンチャーと呼ばれる会社が、グループ内の社会貢献会社として位置づけられる。こうした社会貢献会社と研究会社の両方に籍を置く働き方によって、研究会社で得られた知見が速やかに社会に広がることが期待される。大学附属病院もまた、社会貢献会社として位置づけられる。場合によっては、診療所・クリニック、介護老人保健施設、あるいは訪問看護ステーションを傘下に収め、事業を多角化することも考えられる。_大学は、一般の会社のように「もうけ」を追い求めるために会社化するのではなく、人材育成を伴う研究活動から得た価値を社会に行き渡らせるために、会社のような組織になっていくと考えられる。時代の変化に合わせて、新たな事業に集中したり、これまでの事業から撤退したりする状況が大学組織にも起こりうる。大学が会社化する流れとは別に、一般の会社が新たに教育事業を展開する流れもみられる。いつの時代も、新たな価値を生み出すという大学の本質は変わらないだろうが、皆さんは、大学の姿が激変する過渡期に、大学で学ぶことになります。◇令和3年10月◇

(最終更新日: 2024-02-02)